Block House

exhibition

松蔭浩之、田中偉一郎 『怪 獣』展

2016年07月29日 > 2016年08月07日
exhibition
松蔭浩之・田中偉一郎二人展「 怪 獣 」

文明に抵抗する原始の化身のごとく、怪獣の多くは自然の向こうからやってきて都市を破壊します。そんな怪獣は、映画「ゴジラ」(1954年公開)以降、あらゆる作品を通じて人気を集める一方で、たとえば成田亨氏が手がけた先鋭的な造形などから、次第にその現代美術性をうたわれるようになりました。
ここに現るは、相対的価値や社会的主張を作品から払拭し提示する田中偉一郎と、多様な文化から表現のエッセンスを抽出し応用する松蔭浩之。彼らの作品は共通して、まるで都市を破壊する怪獣のように、美術の「本質=原始」の化身として暴走する流行や風潮に抗ってきました。
本展では二名の過去作および新作を戦闘のように対峙させ、「怪獣における現代美術性」と「現代美術における怪獣性」のオーバーラップを図ります。そうすることで、それぞれが抱く現代美術の「原始」を鮮やかに映し出し、同時に、現代美術が怪獣とおなじように刺激的で面白いものであることを強調します。

出 展:松蔭浩之、田中偉一郎
会 期:2016年7月29日(金)〜8月7日(日)[休廊日なし]
時 間:12:00〜20:00
会 場:BLOCK HOUSE B1F/4F 東京都渋谷区神宮前6-12- 9

【関連イベント】

松蔭浩之&田中偉一郎 怪作上映会
日時:期間中毎日18:00~(※イベント開催時を除く)
場所:BLOCK HOUSE B1F

出展作家2名による「金曜スペシャル原宿トークギグ」
日時:2014年7月29日(金)18:00~20:00
場所:BLOCK HOUSE 4F

松蔭浩之によるパフォーマンス「ECHO」
出演:松蔭浩之+有馬純寿
日時:2014年7月31日(日)19:00~20:00
場所:BLOCK HOUSE B1F



プロフィール

松蔭浩之【カルチャーの猛獣使い】
2002年〜
「ECHO」

1965年福岡生まれ。1987年大阪芸術大学写真学科卒業。美術から文学、音楽まで、あらゆるインスピレーションがこめられた作品は一見ポップで 華美であるが、その奥底には自らが抱く危機感やフェティシズムといった暗部の意識が潜む。扱う媒体は写真をはじめ、映像、インスタレーション、パフォーマ ンスなど様々。近年の個展に、2010年「KAGE」、2000年「STAR」(ともにミヅマアートギャラリー)が挙げられる。「コンプレッソ・プラス ティコ」として90年ヴェネチアビエンナーレ・アペルト部門に世界最年少で出展以降、「ゴージャラス」などアートユニットやグループでの活動も重ねなが ら、個人としても多くの国際展に起用されてきた。会長を務める「昭和40年会」としては、2013年から瀬戸内国際芸術祭にも参加。



「ストリート・デストロイヤー」
田中偉一郎 【不毛の奇獣ハンター】

1974年愛知生まれ。1997年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科を卒業後、2001年東京藝術大学大学院デザイン専攻修士課程を修了。作品に社 会性や相対的価値を問わず、ノーメッセージを旗印とする。ダルマやこけし…身近な素材の既視感をあやつり追求された「くだらなさ」は鑑賞者の笑いを誘う が、その一方では極めて純粋な美術の本来のあるべき姿を問う。近年の個展に2011年「平和趣味」(ユカ・ササハラギャラリー)、2015年「芸術は ノー・ビジョン」(高梁市成羽美術館)などがある。また、2007年には「六本木クロッシング:未来への脈動(森美術館)」にてオーディエンス賞を受賞。 2013年には「焚き火ロボ」が岡本太郎現代芸術賞に入選した。
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